後期試験対策問題 β版

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後期試験対策の問題を解説していきたいと思います。中間試験と期末試験を合わせたものとなります。

後期の内容は重複する内容が多く、中間の知識だけでも期末の内容を解くことができると思ったので今回は後期「総合」として問題を作成させていただきました。要は「簡単だから先取りしようぜ!」と言ったところです。


印刷してやりたい場合はこちらから「電気回路基礎後期試験対策問題」ダウンロードしてお使いいただけます。

この記事は[β版]ですので、ミスがあるかもしれません。その場合はお気軽にお尋ねください。皆様が解いていただければいただくほどこの記事がより良いものになることを確信しております。

後期試験対策問題の問題と解説

範囲
重ね合わせの理
テブナンの定理
フェーザ表示・複素数表示
実効値
交流における回路要素

前提知識
ベクトル
三角関数
簡単な微分積分
オームの法則
キルヒホッフの定理

$\pi$は3.14、$\sqrt{2}$は1.414とする。

問題1
重ね合わせの理を用いて$I_1からI_3$を求めよ。

回答
$I_1 = 1.75[A]$
$I_2 = 3.75[A]$
$I_3 = 5.5[A]$

解説

重ね合わせの理とは、複雑の処理をすることなく特定の電流または電圧を求めことができる方法の1つです。
まず、1つの電源だけを残し他を短絡させ回路の電流を求めます。
次に、ほかの電源も同様の処理を行い、得られた電流をすべて足し合わせることで求まります。

では問題の解説に入ります。
図1から$R_2$側の電源を短絡させると図6になります。
図6
回路の電流を求めます。 \begin{eqnarray} R_{23} &=& \frac{(R_2 \times R_3)} {(R_2 + R_3)}\\ &=& \frac{6 \times 4} { 6 + 4 } \\ &=& \frac{24}{10} \\ &=& 2.4[Ω]\\ \end{eqnarray}
図7 \begin{eqnarray} R_a &=& 12 + 2.4 = 14.4[Ω]\\ \\ I_a &=& \frac{54}{14.4}\\ &=& \frac{15}{4}[A] \end{eqnarray} 続いて$R_{23}$の各抵抗に流れる電流を分流式を用いて求めます。
図8 \begin{eqnarray} I_{a2} &=& I_a \times \frac{R_3}{R_2 + R_3}\\ &=& \frac{15}{4} \times \frac{6}{4 + 6}\\ &=& \frac{9}{4}[A]…(1)\\ \\ I_{a3} &=& I_a – I_{a2}\\ &=& \frac{15}{4} – \frac{9}{4}\\ &=& \frac{6}{4}\\ &=& \frac{3}{2}[A]…(2) \\ \end{eqnarray} 続いて、図1から$R_1$側を短絡させ電流を求めます。
図9
回路の電流を求めます。 \begin{eqnarray} R_{13} &=& \frac{(R_1 \times R_3)} {(R_1 + R_3)}\\ &=& \frac{6 \times 12} { 6 + 12 } \\ &=& \frac{72}{18} \\ &=& 4[Ω]\\ \end{eqnarray}
図10 \begin{eqnarray} R_b &=& 4 + 4 = 8[Ω]\\ \\ I_b &=& \frac{48}{8}\\ &=& 6[A] \end{eqnarray} 次に$R_{13}$の各抵抗に流れる電流を分流式を用いて求めます。
図11 \begin{eqnarray} I_{b1} &=& I_b \times \frac{R_3}{R_1 + R_3}\\ &=& \frac{15}{4} \times \frac{6}{12 + 6}\\ &=& 2[A]…(3)\\ \\ I_{b3} &=& I_b – I_{b1}\\ &=& \frac{15}{4} – \frac{9}{4}\\ &=& 4[A]…(4) \end{eqnarray}
求めた結果をまとめると以下のような連立方程式になります。
(※立てる上で注意すべきことは、自分が決めた回路と図1の回路の電流の向きを揃えることです。意識して解くことを勧めます。)
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} I_1 &=& I_a +(-I_{b1})\\ I_2 &=& I_b +(-I_{a2})…(5)\\ I_3 &=& I_{a3} + I_{b3} \end{array} \right. \end{eqnarray}
(5)に(1)(2)(3)(4)の結果を代入すると、 \begin{eqnarray} I_1 &=& \frac{15}{4} + (-2) \\ &=& \frac{7}{4}\\ &=& 1.75[A]\\ \\ I_2 &=& 6 + (-\frac{9}{4}) \\ &=& \frac{15}{4}\\ &=& 3.75[A]\\ \\ I_3 &=& \frac{3}{2} + 4\\ &=& \frac{11}{2}\\ &=& 5.5[A] \end{eqnarray}

問題2
テブナンの定理を用いて図2の回路の$I_xとa-b間電圧V_{ab}$を求めよ

図2

回答
$I_x = 1.38[A]$
$V_{ab} = 13.8[V]$

解説

鳳テブナンの定理は、$a-b間$といった特定部分の$V_{ab}$を求める際の複雑な処理を簡単に計算するための定理です。
問題を解いていて感じたと思いますが、定常状態ではあまり恩恵を得られない上に処理が大変です。
しかし、交流状態のときこの定理のありがたみがわかります。

ただし、いきなり交流回路の計算で使うのは非常に難易度が高く危険です。
そのため定常状態で、ある程度の処理の流れに慣れておく必要があります。
面倒と感じるかもしれませんがゆっくり慣れていきましょう。

問題の解説に入ります。
はじめに$a-b間$を回路の一番右に持っていきたいため、図12のように変形します。
図12
次に$R_2$を取り外し$a-b間$を開放状態にします。
図13

図14の回路を考えます。
図14
図14における閉回路の電流$I_a$を求めます。(※電流$I_a$の向きは自由です)
\begin{eqnarray} 22[V] + (-14)[V] &=& (6 + 10)[Ω] \times I_a[A] \\ 8 &=& 16I_a \\ I_a &=& \frac{1}{2} \\ &=& 0.5[A]…(1) \end{eqnarray}
続いて$a-b間$の電圧降下$V_{ab}’$を求めます。
方法は色々ありますが、今回は$b$を$GND$($0[V]$地点)と仮定して、$a$の残電圧を求める方法を用います。
図15
$a$の残電圧は19[V]となりますが、並列回路のため$R_1$か$R_3$のどちらを通っても結果が変わりません。
式は以下の通りになります。
$R_1$を通る場合、
\begin{eqnarray} 22 – R_1{\times}I_a = 22 – 6{\times}{\frac{1}{2}} = 19[V]…(2)\\ \end{eqnarray} $R_3$を通る場合、 \begin{eqnarray} 14 – (R_3{\times}-Ia) = 14 – (10{\times}-{\frac{1}{2}}) = 19[V]…(3)\\ \end{eqnarray}
この式の立て方のコツは以下の2つのみになります。
・電源では”電圧を受け取る”
・抵抗では”電圧を消費する”
以上の2つを考慮しながら(2)式をキルヒホッフの第2法則を用いて解析してみましょう。
22[V]を受け取った後、$R_1[Ω]$に電流$I_a[A]$が流れ$R_1{\times}I_a[V]$消費します。
(※(3)式は、自分の決めた$I_a$の向きと逆なので$-$符号をつけています。)

次に図15の合成抵抗を求めます。
\begin{eqnarray} R_0 &=& \frac{R_1 \times R_3}{R_1 + R_3} \\ &=& \frac{6 \times 10}{6 + 10} \\ &=& \frac{15}{4}[Ω]\\ \end{eqnarray}
続いて外した$R_2$を再び結合します。
図16
開放状態の電圧降下$V_{ab}[V]$は図16の電源$E_0$になります。

長々と書いてしまいましたが、この回路まで簡略化することが鳳テブナンの最終目標です。
ここまでステップは定常状態であろうが、交流状態であろうが何1つ変わりません。 ここまで求めてしまえば後は直列回路を解くだけです。 \begin{eqnarray} I_x &=& \frac{E_0}{R_0 + R_2} \\ &=& \frac{19}{\frac{15}{4} + 10} \\ &=& 1.381… = 1.38[A] \\ \\ V_{ab} &=& 10 \times 1.38 = 13.8[V]\\ \end{eqnarray}

問題3 やや難
図3のような電圧の波形があるとき実効値Vおよび絶対平均値$V_a$を求めよ。
(必要であれば微分積分の利用を許可する。)

回答

実行値$V = 11.55 [V]$
絶対平均値$V_a = 10[V]$

解説

実効値は以下の公式で求まります。
\begin{eqnarray} V = \sqrt{\frac{1}{T} \int_0^T v^2 dt}   \left\{ \begin{array}{l} V : 実効値 \\ T : 周期 \\ v : 瞬時値 \\ \end{array} \right. \end{eqnarray} 周期Tを求めて代入すると、
\begin{eqnarray} T &=& 10 \times 10^{-3}\\ \\ V &=& \sqrt{\frac{1}{10} \int_0^{10} v^2 dt} \\ \end{eqnarray}
となります。
瞬時値$v$は0~5,5~10の範囲で瞬時値の式が異なります。
ですが、問題図の面積に着目すると、1周期で同じ面積が2つあります。
その場合は以下のように要約できます。
\begin{eqnarray} V &=& \sqrt{\frac{1}{10} \times 2 (\int_0^5 (4t)^2 dt)} \\ \\ &=& \sqrt{\frac{1}{5} (\int_0^{5} (16t^2) dt)} \\ \\ &=& \sqrt{\frac{1}{5}[\frac{16}{3} t^3]_0^{5}} \\ &=& \frac{20{\sqrt{3}}}{3} \\ \\ &=& 11.54700… = 11.55 [V] \end{eqnarray}

続いて絶対平均値は以下の公式で求まります。
\begin{eqnarray} Va &=& \frac{1}{T} (\int_0^T |v| dt) \\ &=& \frac{1}{10} (\int_{0}^{10} |4t| dt) \\ \end{eqnarray} 実行値と同様の考えを用いて、半周期で求めます。 \begin{eqnarray} Va &=& \frac{1}{10} \times 2(\int_0^5 (4t) dt) \\ &=& \frac{1}{5} [2t^2]_{0}^{5} \\ &=& 10[V] \\ \end{eqnarray}

問題4
電圧$v$が$v=141.4sin(100{\pi}t+\frac{\pi}{4})$のとき次の(1)~(6)を求めよ。
(1)最大値 $V_m$
(2)実効値 $V$
(3)絶対平均値 $V_a$
(4)角周波数(角速度) $\omega$
(5)周波数 $f$
(6)位相角 $\theta$

 

回答

(1)$V_m = 141.4[V]$
(2)$V = 100[V]$
(3)$V_a = 63.70[V]$
(4)$\omega = 100\pi[rad/s]$
(5)$f = 50[Hz]$
(6)$\theta = 45[^{\circ}]$

解説

正弦波交流の瞬時値は以下のような構成です
\begin{eqnarray} v = \underbrace{141.4}_{最大値[V]}sin(\underbrace{100{\pi}t}_{角周波数[rad/s]} + \underbrace{\frac{\pi}{4}}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray}

(1)式の構成から読み取り、
$V_m = 141.4[V]$

(2)以下の正弦波の実行値や絶対平均値を求める際、複雑な積分の処理を行っていますが、この計算は基本的に公式に当てはめ計算します。

では、なぜこの解説では積分の計算をすべて書いているのかというと、公式で行う処理の流れをある程度掴んでほしいという願いがあるからです。

前問でも述べた通り、実効値は以下の公式で求ります。
\begin{eqnarray} V = \sqrt{\frac{1}{T} \int_0^T v^2 dt}   \left\{ \begin{array}{l} V : 実効値 \\ T : 周期 \\ v : 瞬時値 \\ \end{array} \right. \end{eqnarray}
公式に当てはめると、 \begin{eqnarray} \omega &&=&& 2{\pi}f[rad/s] より、\\ f &&=&& 50[Hz]\\ f &&=&& \frac{1}{T}[Hz] より、\\ T &&=&& \frac{1}{50}[s]\\ \\ V &&=&& \sqrt{\frac{1}{\frac{1}{50}} \int_0^\frac{1}{50} (141.4sin(100{\pi}t + \frac{\pi}{4})^2 dt}\\ &&=&& \sqrt{50 \int_0^\frac{1}{50} (141.4)^2 sin^2(100{\pi}t + \frac{\pi}{4}) dt}\\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \int_0^\frac{1}{50} sin^2(100{\pi}t + \frac{\pi}{4}) dt}\\ \end{eqnarray} 置換積分を用いて、 \begin{eqnarray} X &&=&& 100{\pi}t + \frac{\pi}{4}\\ \frac{dX}{dt} &&=&& 100{\pi}\\ dt &&=&& \frac{1}{100{\pi}}dX\\ \\ t &&:&& 0 → \frac{1}{50}\\ X &&:&& \frac{\pi}{4} → \frac{9}{4}\pi\\ \end{eqnarray} 式に代入すると、 \begin{eqnarray} V &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \int_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} \frac{1}{100{\pi}} sin^2 X dX}\\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} \int_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} sin^2 X dX}\\ \end{eqnarray} 半角の公式より、 \begin{eqnarray} V &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} \int_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} \frac{1 – cos2X}{2} dX}\\ \\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} {[\frac{1}{2}X – \frac{1}{4}sin2X]_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} } }\\ \\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} {[\frac{1}{2}X – \frac{1}{2}sinXcosX]_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} } }\\ \\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} \times \frac{1}{2} {[X – sinXcosX]_{\frac{\pi}{4}}^{\frac{9}{4}\pi} } }\\ \\ &&=&& \sqrt{50 \times (141.4)^2 \times \frac{1}{100{\pi}} \times \frac{1}{2}[\frac{8}{4}\pi] }\\ \\ &&=&& \sqrt{\frac{(141.4)^2}{2}}\\ \\ &&=&& 141.4 \times \frac{1}{\sqrt{2}}\\ \\ &&=&& 141.4 \times \frac{1}{1.414}\\ \\ &&=&& 100[V] \end{eqnarray}
最大値から実効値に直すのには、以下の公式を用いて求めることもできます。
以下の公式は位相角に依存しないため必ず成り立ちます。


\begin{eqnarray} V = V_m \times \frac{1}{\sqrt{2}} \end{eqnarray} よって、 \begin{eqnarray} V &&=&& 141.4 \times \frac{1}{\sqrt{2}}\\ V &&=&& 141.4 \times \frac{1}{1.414}\\ V &&=&& 100[V] \end{eqnarray}

(3)絶対平均値も実効値と同様に位相角に依存しません。公式はありますが、先程と同様に積分から示します。
\begin{eqnarray} Va &=& \frac{1}{T} \int_0^T |v| dt \\ &=& \frac{1}{\frac{1}{50}} \int_{-\frac{1}{400}}^{\frac{7}{400}} |141.4sin(100{\pi}t)+{\frac{\pi}{4}}| dt \\ \end{eqnarray} 絶対値なので負の部分が正になり、同じ面積の波形が2つでてくるので、2倍し積分範囲を半分にすると、
\begin{eqnarray} &=& 50 \times 2 \int_{- \frac{1}{400} }^{\frac{3}{400}} (141.4sin(100{\pi}t)+{\frac{\pi}{4}}) dt \\ &=& 100 \times 141.4 \int_{- \frac{1}{400} }^{\frac{3}{400}} sin(100{\pi}t)+{\frac{\pi}{4}} dt \\ &=& 100 \times 141.4 [\frac{1}{100{\pi}} \times -cos(100{\pi}t + \frac{\pi}{4})]_{- \frac{1}{400} }^{\frac{3}{400}}\\ &=& 100 \times 141.4 (\frac{1}{100{\pi}} \times -cos(-{\pi})) – \frac{1}{100{\pi}} \times -cos(0)) \\ &=& 100 \times 141.4 (\frac{1}{50{\pi}}) \\ &=& 141.4 \frac{2}{\pi} = 90.0636.. = 90.06[V]\\ \end{eqnarray}


\begin{eqnarray} V_a &=& Vm \times \frac{2}{\pi} \\ &=& 141.4 \times \frac{2}{\pi} \\ &=& \end{eqnarray} (4)式の構成から読み取り、
$\omega = 100{\pi} = 314[rad/s]$

(5)周波数$f$は1回振動するのにかかる時間なので
\begin{eqnarray} f &=& \frac{\omega[rad/s]}{2[s]} \\ f &=& \frac{100{\pi}}{2{\pi}}[1/s]\\ \\ f &=& 50[Hz]\\ \end{eqnarray}
(6)式の構成から読み取り、
$\theta = \frac{{\pi}}{4} = 45[^{\circ}]$

問題5
図4における$i$の瞬時値の式を求めよ。また、それをフェーザ表示でも示せ。

 

前問でも述べた通り、正弦波交流の瞬時値は以下のような構成です。
\begin{eqnarray} i = \underbrace{V_m}_{最大値[A]}sin(\underbrace{{\omega}t}_{角周波数[rad/s]} + \underbrace{\theta}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray} 問題で与えられたグラフから読み取れる情報をまとめると、 \begin{eqnarray} i = \underbrace{14.14}_{最大値[A]}sin(\underbrace{{\omega}t}_{角周波数[rad/s]} + \underbrace{\theta}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray} となります。

次に角周波数を求めます。
角周波数($1[rad]$動くのにかかる時間)を1周期分掛けると角度は1周($2\pi$)します。
式に表すと、
\begin{eqnarray} \omega[rad/s] \times T[s] &=& 2{\pi}[rad]\\ \end{eqnarray} と表され$\omega[rad/s]$は、 \begin{eqnarray} \omega &=& \frac{1}{10 \times 10^{-3}}\pi &=& 100\pi[rad/s] \end{eqnarray} となります。

角周波数が求まったことで、瞬時値の式は以下の通りになります。
\begin{eqnarray} i = \underbrace{14.14}_{最大値[A]}sin(\underbrace{100{\pi}t}_{角周波数[rad/s]} + \underbrace{\theta}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray}
最後に、位相角を求めます。
$t = 5[ms]$のとき、瞬時値$i = 0$であり、式は以下の通りになる。
\begin{eqnarray} 14.14sin(100{\pi}{\times}5{\times}10^{-3} + {\theta}) &=& 0 \ sin(\frac{\pi}{2} + {\theta}) &=& 0 \ \end{eqnarray} また、
$sin{X} = 0 (0 \leq X \leq \pi)$
の時、
${X} = 0,\pi[rad]$
となるので、
\begin{eqnarray} \frac{\pi}{2} + \theta &=& 0 \ \theta &=& -\frac{\pi}{2},\frac{\pi}{2} \ \end{eqnarray} 問題の波形は進んでいることが読み取れるので、$\frac{\pi}{2}$が適していることがわかります。
全て求まった結果が以下の通りになります。
\begin{eqnarray} i = \underbrace{14.14}{最大値[A]}sin(\underbrace{100{\pi}t}{角周波数[rad/s]} – \underbrace{\frac{\pi}{2}}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray}

瞬時値の式からフェーザ表示に直す方法は以下の通りです。 \begin{eqnarray} i &=& \underbrace{Im}{↓{\times}\frac{1}{\sqrt{2}}} sin({\omega}t + \underbrace{\theta[rad]}_{↓[rad]から[^{\circ}]へ})\ \dot{I} &=& I \hspace{30pt} \angle \hspace{30pt} \theta[^{\circ}] \end{eqnarray} 先ほど求めた瞬時値の式を用いて、フェーザ表示に直すと、 \begin{eqnarray} I &=& I_m \times \frac{1}{\sqrt{2}} \ &=& 14.14 \times \frac{1}{1.414} \ &=& 10[A]\ \ \theta[^{\circ}] &=& \theta[rad] \times \frac{180}{\pi} \ &=& \frac{\pi}{2} \times \frac{180}{\pi} \ &=& 90[^{\circ}]\ \ \ \ \dot{I} &=& 10 \angle 90^{\circ} [A] \end{eqnarray}
となります。 全て求まった結果が以下の通りになります。
\begin{eqnarray} i = \underbrace{14.14}_{最大値[A]}sin(\underbrace{100{\pi}t}_{角周波数[rad/s]} + \underbrace{\frac{\pi}{2}}_{位相角[rad]}) \end{eqnarray}

瞬時値の式からフェーザ表示に直す方法は以下の通りです。 \begin{eqnarray} i &=& \underbrace{I_m}_{↓{\times}\frac{1}{\sqrt{2}}} sin({\omega}t + \underbrace{\theta[rad]}_{↓[rad]から[^{\circ}]へ})\\ \dot{I} &=& I \hspace{30pt} \angle \hspace{30pt} \theta[^{\circ}] \end{eqnarray} 先ほど求めた瞬時値の式を用いて、フェーザ表示に直すと、 \begin{eqnarray} I &=& I_m \times \frac{1}{\sqrt{2}} \\ &=& 14.14 \times \frac{1}{1.414} \\ &=& 10[A]\\ \\ \theta[^{\circ}] &=& \theta[rad] \times \frac{180}{\pi} \\ &=& -\frac{\pi}{2} \times \frac{180}{\pi} \\ &=& -90[^{\circ}]\\ \\ \\ \\ \dot{I} &=& 10 \angle -90^{\circ} [A] \end{eqnarray}
となります。

問題6
図5の回路に電流$\dot{I} =4\angle 0°$が流れているとき、次の(1)~(7)に答えよ。ただし、(1)~(3)は複素数表示、(5)~(7)はフェーザ表示で示せ。また、周波数$f=100Hz$とする。

(1)赤色部分の合成アドミタンス$\dot{Y}_a$を求めよ。
(2)青色部分の合成アドミタンス$\dot{Y}_b$を求めよ。
(3)2端子間の合成インピーダンス${\dot{Z}}_{ab}$を求めよ。
(4)2端子間の合成インピーダンスの極表示${\dot{Z}}_{ab}$を求めよ。
(5)2端子間の電圧$\dot{V}$を求めよ。
(6)青色部分の電圧 $\dot{V_b}$を求めよ。
(7)赤色部分に流れる電流$\dot{I_b}$を求めよ。


図5

 

回答

\begin{eqnarray} (1)\dot{Y_a} &=& 0.01 – j 0.0016 [S]\\ (2)\dot{Y_b} &=& 0.0033 + j 0.0064 [S]\\ (3)\dot{Z_{ab}} &=& 67.01 – j 24.75 [\Omega]\\ (4)\dot{Z_{ab}} &=& 71.43 \angle -20.27 ^\circ [\Omega]\\ (5)\dot{V} &=& 285.72 \angle -20.27 ^\circ [V]\\ (6)\dot{V_b} &=& 285.72 \angle -20.27 ^\circ [V]\\ (7)\dot{I_a} &=& 2.89 \angle -11.227 ^\circ [A] \\ \\ \end{eqnarray}

解説

(1)
\begin{eqnarray} \dot{Y_a} &=& \frac{1}{R_1} + \frac{1}{j{\omega}L} \\ &=& \frac{1}{R_1} + \frac{j}{j^2{\omega}L} \\ &=& \frac{1}{R_1} – j{\frac{1}{{\omega}L}} \\ &=& \frac{1}{100} – j{\frac{1}{200{\pi} \times 1}} \\ &=& \frac{1}{100} – j{\frac{1}{200{\pi}}} \\ &=& 0.01 – j0.00159… \\ &=& 0.01 – j0.0016 [S] \\ \end{eqnarray}
(2)
\begin{eqnarray} \dot{Y_b} &=& \frac{1}{R_2} + \frac{1}{\frac{1}{j{\omega}C}} \\ &=& \frac{1}{R_2} + j{\omega}C \\ &=& \frac{1}{300} + j{\times}200{\pi}{\times}100{\times}10^{-6} \\ &=& \frac{1}{300} + j{\frac{1}{50{\pi}}} \\ &=& 0.0033… + j0.00636… \\ &=& 0.0033 + j0.0064 \\ \end{eqnarray}
(3)
\begin{eqnarray} \dot{Z_{ab}} &=& \frac{1}{\dot{Y}} \\ \dot{Y} &=& Y_a + Y_b \\ &=& (\frac{1}{100} – j{\frac{1}{200{\pi}}}) + (\frac{1}{300} + j{\frac{1}{50{\pi}}}) \\ &=& (\frac{1}{100} + \frac{1}{300}) + j(\frac{1}{50{\pi}} – \frac{1}{200{\pi}}) \\ &=& 0.0133… + j 0.00477.. \\ &=& 0.013 + j 0.0048 [S] \\ \\ &=& \sqrt{(0.013)^2 + (0.0048)^2} \angle \tan^{-1}\frac{0.0048}{0.013} \\ &=& 0.0138… \angle 20.265…^{\circ} \\ &=& 0.014 \angle 20.27^{\circ} \\ \\ \\ \dot{Z_{ab}} &=& \frac{1}{0.014 \angle 20.27^{\circ}} = 71.428… \angle -20.27^{\circ} \\ &=& 71.43 \angle -20.27^{\circ} = 71.43 cos(-20.27) + j71.43 sin(-20.27) \\ &=& 67.006… – j24.746… = 67.01 – j24.75 [\Omega]\\ \end{eqnarray}
(4)
前問の途中式より、 \begin{eqnarray} \dot{Z_{ab}} = 71.43 \angle -20.27^{\circ} [\Omega] \end{eqnarray}
(5)
\begin{eqnarray} \dot{V} &=& \dot{Z_{ab}} \times \dot{I} = 71.43 \angle -20.27^{\circ} \times 4 \angle 0^{\circ} \\ &=& 285.72 \angle -20.27^{\circ}[V] \\ \end{eqnarray}
(6)
電圧は並列回路の時分圧しないので、 \begin{eqnarray} \dot{V} &=& 285.72 \angle -20.27^{\circ}[V] \\ \end{eqnarray}
(7)

\begin{eqnarray} \dot{I_a} &=& \frac{\dot{V}}{\dot{Z_a}} = \dot{V} \times \dot{Y_a} \\ \dot{Y_a} &=& \frac{1}{100} – j{\frac{1}{200{\pi}}} \\ &=& \sqrt{(\frac{1}{100})^2 + (\frac{1}{200{\pi}})^2} \angle \tan^{-1}\frac{\frac{1}{200{\pi}}}{\frac{1}{100}} \\ &=& 0.0101 \angle -11.227^{\circ} [\Omega]\\ \\ \dot{I_a} &=& 285.72 \angle -20.27^{\circ} \times 0.0101 \angle -9.043^{\circ} \\ &=& 2.8857… \angle -29.313^{\circ} \\ &=& 2.89 \angle -29.31^{\circ} [A]\\ \end{eqnarray}

編集後記

どうも、あんどーです。今回で解説を書くのは3回目です。 前回よりも早く手を付けた筈なのに、いつもどおりギリギリになってしまうあたり、相変わらずタスク管理がへたくそだと思い知らされました。

自分語りになってしまうのですが、わたしは半年前に予習でやった際に「重積分」という分野に苦手意識を強くもち、 “問題が答えと照らし合わせながらでないと解けない。”
という状態でした。
そして、ついに「重積分」が今回のテスト範囲に入ってしまいました。そこで、わたしは今回は以下のような戦略で微分積分のテストを攻略しようと考えています。
半年前の二の舞にならないようにまず”勉強方法”を見直すことから始め、
・教科書を例を含め精読し、問題演習する
という方法から、
・精読後、例題を書き写しながら式の構造理解を深めてから問題演習する
と変更し実行した結果、半年前とは理解するスピードも上がり、効率が良くなりました。
変更前は、自分の浅い精読では式の構造理解にまでは至らず、「重積分」の式が何を表しているかを理解出来ていませんでした。しかし、変更後は”式の構造や原理を理解している人(著者)“が書いた例題の解説を写すことで、式への理解のスピードを速くすることができました。

このように、勉強方法の見直しはとても大事だと思います。勉強法には「人それぞれ合うものと合わないもの」があります。そのため、勉強法を研究する必要があります。
そこで、その研究期間にもってこいなのが”テスト期間“です。ぜひテスト期間を有効的に利用して、次回のテストをもっと楽できるようにしましょう。

ではまた
$Undo$

基礎から学ぶ電気回路計算

この本だけ買っておけば、大丈夫です。構成は公式の説明->例題->演習となっています。この本の良いところは例題の部分で途中式がちゃんと書いてあり、解説も詳しいところです。
多くの学校では「電気回路の基礎」という緑色の表紙の参考書を買わされますが、この本は途中式がなく、答えもたまに間違っています。
もう「電気回路の基礎」を買ってしまった人は「電気回路の基礎」で原理・定義を学び、「基礎から学ぶ電気回路計算」で解き方を学ぶのがいいかと思います。

*「電気回路の基礎」はamazonのレビューではボロクソに書かれていますが、教科書として利用したときにはそれなりに使えると思います。

カラー徹底図解 基本からわかる電気回路

カラー(2色刷りでない)で図が多く載っているので、ページ数が多いです。とても詳しく書かれているので、これさえあれば、教科書・辞書として使えること間違えありません。本の構成は詳しい解説が例題とともにされています。しかし、練習問題は無いので他のテキストなどで問題を解く必要があると思います。
図で現象が示されているので、公式暗記になることは少ないと思います。さらに、公式の導出も丁寧にされている良本です。

橋元の物理をはじめからていねいに 電磁気編

この本は電気回路の本ではありません。高校の電磁気の超入門書です。なぜ私がこの本をおすすめするかというと電気回路と電磁気には切っても切れない関係があるからです。電磁気の考え方があってこそ、電気回路の考え方があるようなものです。原理をイメージでつかみたいという人におすすめです。
橋元先生の名言が「物理はイメージだ」のように、この本も図が多用されています。
おそらく、これをやるとインダクタンスやキャパシタンスで位相が変化する理由を理解できるようになります。テストで点数を取る分には必要のない知識もありますが、原理がわかっているとより深い理解を得られると思うのでオススメです。
我が学校の先生も「電磁気」をやってから「電気回路」をやったほうがいいとおっしゃっていたので興味のある方はぜひ。
*私は東進ハイスクールの橋元先生のファンなのでこの本を推させてください(涙目)

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記事をご覧いただきありがとうございます。
ポケモンとギャルゲーが好きでいつもやってます。
好きな教科は数学と電気回路です。
TwitterのDM開放しているので分からない問題などがありましたら気軽にご相談ください。(@Und_o__)

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クロステ
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